諸君、私だ。
ゴミだ。
※関連記事はこちら
就職活動で出会った、次元が違う傑物3選:(1)
https://htnbrog.hatenablog.jp/entry/jobhunting-ketsubutu
先に断っておくが、この記事は長い。
覚悟がある者だけ、読んでくれ。
最近、久方ぶりに、
会話に困る御方と話す機会があった。
その「困る」とは、
「圧倒的意識の高さ」から生じる会話のしにくさだ。
そう、言葉に※横文字が多いのだ。
※横文字とは、
「日本語でおk」と言いたくなるような、英語をカタカナ読みをした言葉。
<例>君にアグリー(英語:agree、意味:同意する)やで(^_-)-☆
横文字を多用する人間とは、仲良くなれた試しがなく、単語の意味がわからないので、非常に厄介である。
以下のいずれかが主な生息地だ。
IT企業、コンサル企業、投資・ファンド系会社、外資系企業、ベンチャー企業、スタートアップ企業、
その困難さを覚えたと同時に、
「そういや就活の時は、横文字業界でも
トップクラスの傑物がおったなぁ...」
そんな風にふと思った。
その傑物によって、
次から次へと繰り出される、
横文字のオンパレード。
怒涛の横文字の前に、
当時の私はなす術もなかった。
それはまさに、
横文字のデンプシーロール。
右から横文字を叩きつけられ、
それを躱そうとすると、
左の横文字を叩きつけられる。
そして、右→左のループからは逃れられない。
まさに、横文字が∞(無限大)を描き出す。
今回は、
就職活動を通じて出会った傑物②、
「横文字パイセン」について書いていきたい。
さて、パイセンについて
書いていく前に、諸君らには、
「ドキッ☆抜き打ち横文字チェック!」を
かましていきたい。
是非、以下のレベル別の横文字の
意味が分かるか挑戦してほしい。
全ての単語がわかった場合は誇っていい。
君は「横文字の祖」である。
レベル1
・ジョイン(参加する)
・アセット(資産)
・コミット (約束する・関わる)
⇒パンピーでも知ってるレベル
レベル2
・オポチュニティ(機会)
・イニシアティブ(主導権)
・サマリー(要約)
⇒サラリーマンならよく聞くレベル
レベル3
・コアコンピテンス(中核能力)
・インタラクティブ(相互作用する)
・バッファ(余裕・緩衝)
⇒ベンチャー企業に勤務すれば、
高頻度で出現する語群
レベル4
・アジャイル(俊敏な)
・スキーム(枠組みを伴った計画)
・ハレーション(悪影響を及ぼす)
⇒横文字系ベンチャー企業で
数年の勤務を経て至る境地
レベル5
・パラダイムシフト(時代における常識や前提などが大きく変化すること。)
・コモディティ化(商品価値の普遍化)
・マイルストーン(工程の遅延が許されない重大な節目)
・コンティンジェンシー(偶発性・偶発事象)
⇒歴戦のベンチャー企業の猛者や
役員からしか、あまり聞くことができない
レベル6
・レールガン(超電磁法)
・アクセラレータ(一方通行)
・メルトダウナー(原子崩し・炉心融解)
⇒※スタートアップ企業の社員か、
ただのオタクからしか聞くことが無い
※スタートアップ企業とは、
「社会的課題や現状を変革すべく、世界に革新的なサービスやモノを生み出すっ!」ために、新興した会社のこと。「世界に革新をもたらす」とは、例えば、以下のようなサービスが挙げられる
長らく、「漢(おとこ)」達を困らせてきた現象がある。
その現象とは、提示されたパネルや画像で風俗嬢を選択する際に、パネルに掛けた一縷の望みが、顕現された嬢とあまりにも乖離していることである。この現象、「パネルマジック」を強制的に解除し、体重・スリーサイズ・性癖・戦闘力を可視化できるスカウターのようなものが開発されれば、おそらく『世界は変わる』。私が、8兆円差し上げます(^^)
レベル7
・インデックス(禁書目録)
・アルス=マグナ(黄金錬成・純金の変換・大いなる学術)
・テレズマ(天使の力)
⇒スタートアップ企業の中でも、
「とある魔術の禁書目録廚」しか知らない
レベル8
・エンペラータイム(絶対時間)
・ビッグバンインパクト(超破壊拳)
・ブラックゴレイヌ(黒い賢者)
⇒トップ1%のスタートアップ企業の、
「HUNTER×HUNTER」好きか、
「富樫廚」社員しかしらない
レベル9
・ガットバスター(胃袋破り)
・シャイニング・ウィザード(閃光魔術)
⇒トップ1%のスタートアップ企業の
戦闘狂か、「プロレス」好きしか知らない
いかがだろうか?
賢い諸君らには、レベル5までは
完答できたのではないだろうか?
しかし、レベル6以降は、
爆裂に難易度が上がる。
レベル5までを「アントキノ猪木」だとすると、
レベル6以降は「アントニオ猪木」くらい違う。
さらに例えると、
この違い、相当なものだ。
言葉にするだけで、違いが滲み出ている。
レベル6以降も解けたのであれば、
是非私にコメントしてくれ。
さて、諸君らのウォーミングアップも
済んだところで、『横文字パイセン』との
一連のストリームを話していきたい。
まずは、彼のステータス確認からだ。
横文字パイセンステ―タス
・学歴:「早慶以上です。」って仰られていた。
・学年:5年生、休学していたらしい。
・金持ち力:バカ高い、53万
・好きな横文字:アジェンダ、アグリー、ロジカル
・顔面:めちゃくちゃ純ジャパの顔面
まごうこと無き「日本人×メガネ」
江戸時代で寺子屋とか行ってそうな顔面
・身体能力:低そう。手を横に振って、女走りしそう。
・イラつき度:精神が肉体を凌駕するイラつきをもたらす。
・特筆事項:
自分の行ったインターン先、友人のステータスの高さ、
自分の身に着けている服飾の価格を、
鬱陶しい程に自慢をかましてくる。
死ねくそごみ。
さて、一通り確認頂けたであろうか。
それでは、
そんな彼とのストーリーを
振り返っていきたい。
彼とは、とある企業の
※「グループディスカッション(集団討論)」で、
相まみえることとなった。
※グループディスカッション(集団討論)とは、
複数の被験者を集め、特定のテーマについて、制限時間内に討論してもらうものである。
就職活動の選考において、必ずと言っていいほど、立ちふさがってくるため、「百腕巨人(ヘカトンケイル)の門番」と呼ばれている。
就職活動においては、討論の結果よりも、被験者のコメントの質やコミュニケーション能力、集団の中での役割が注目される。
こいつで、「他人が優秀かどうか」をはかろうなど、到底不可能だと思わされることが大いにあり、こいつで選考に落ちた場合、生涯でも類を見ないほど憤りを感じることになる。
そして、4~6人席に着かされ、
恒例の※「アイスブレイク」という
通過儀礼を行うことになった。
※アイスブレイクとは、
初対面の人同士が出会う時、その緊張をときほぐすための手法・またはその機会を指す。
最初にアイスブレイクを切り出すものは、一般的に「アイスブレイカー」と呼ばれている。
上手くアイスをブレイクをできるアイスブレイカーは、後の討論もうまく回すことが多く、非常に役に立つ。
しかし、アイスをブレイクしようとしたものの、全くアイスをブレイクできず、むしろより強固なアイスを築いてしまうアイスブレイカーは、厄介極まりない。
その時の席順は以下の図で、
今回は4人グループだった。
諸君のお察しの通り、
今回のアイスブレイカーは、
パイセンだった。
それでは、「アイスブレイク」で
どんなブレイクが展開されたのか、
会話形式で見ていきたい。
なお、《》の中は、私の心境である。
特に気にしないでくれ。
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パイセン:
さて、みんな揃ったことだし、
自己紹介をしていかないかい?
まずは、僕から。
僕は、「横文字パイセン」と言います。
去年休学していて、
一年みんなより年上...かな。
何でも、気兼ねなく、
話してもらえると嬉しい。
今日せっかく出会った仲だ、
みんなで楽しもう。
以上だ。宜しくね。
《なん....だとっ!何だこの、ビバリーヒルズでしか聞くことがないような、話し方はっ!!こいつぁ、手練れだぜぇ...》
シュンスケ:
では、次は僕が。
僕は、「シュンスケ」っていいます。
隣の「横文字パイセン」とは、友人です。
就活を始めて、未熟な部分もありますが、
一緒に今日の選考を突破できればと思います。
宜しくお願いします。
《ほぉ…彼奴の友人にしては、まともやんか....》
モブ:
初めまして、モブです。
この会社に尊敬する先輩がいるので、
受けてみました。
宜しくおねがいします、
《(^^)ホッコリ》
鷹:
初めまして、鷹と申します。
この会社の男性社員がイケてたのと、
めっちゃ綺麗な女性社員が多いので、
受けに来ました。
宜しくおねがいします。
パイセン:
へぇ、鷹の理由、面白いね。
鷹は、どんな女性が好みなの?
鷹:
《こいつ、もう「下の名前呼び」からの「タメ語」の連撃を叩き込んできよるか。》
僕はそうですね...
パイセン:
(浜田ブリトニー??)
そうなんだ、見た目からして意外だね!
《なんやなんや、偏見か?しばくで》
僕は、外人が好きなんだ。
彼女は、若い頃の
「キャメロン・ディアス」に似ていたんだ!
最近、別れちゃったけどね!
新しい彼女が欲しいから、
早く見つけなきゃな。
鷹:
《聞いてへんことベラつくし、マウントも取りにきたか…》
若い頃の「キャメロン・ディアス」は、
どえらいっすね!
次は、
若い頃の「ブリトニー・スピアーズ」と
付き合えるといいですね!
パイセン:
ありがとう!
鷹、返しがグレートだね!
鷹:
いえいえ(´・ω・)
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かくして、アイスブレイクは終了した。
さて、もう感じだろう?
パイセンのポテンシャルを。
じわじわと伝わってきているはずだ。
パイセンの「資質」が、足音を立てて、
君の近くにまで寄ってきている。
一見、非常に爽やかな口ぶりと、
ジョークの効いた会話を
展開したかのように思える。
まるで、「ディラン・マッケイ」。
もしくは、「宝塚の人」のような爽やかさだ。
恐らく聡明で、人望も厚そうだ。
一見何も、欠点が見当たらない。
しかし、要注意だ。
・聞いてないことをベラついてくる。
・私のことを気にせず、接近戦を仕掛けてくる。
・悪意なくマウントをかましてくる
上記を満たし始めた時点で、
私は非常に「資質」を感じる。
もう、仲良くなれない。
では、その「資質」があらわになる、
「グループディスカッション」の
現場をご覧ください。
ちなみに、今回は、資料を読み込んで、
「A街の隣の土地に、建設すべき建物とは?」
というテーマを話し合った。
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パイセン:
さて、みんなの意見を
集計するところからはじめよう。
何を考えているのか、聞かせてくれ。
まずは、シュンから。
さぁ、ロジカルにいこう。
《手塚國光みたいな言い方しよるな、こいつ。》
シュンスケ:
そうですね。
まず、この街は人口も多く、
非常に若い世代が多いです。
そのため遊べる施設がいいと思います。
パイセン:
なるほど....ね。
アグリーだ、シュン。
《「なるほど」と「アグリー」の意味が、被ってるでぇw》
《アグリシュンが現場入りしだしたでぇ》
※ちなみに、アグリシュンのイメージ画像は、
中国の思想家・小説家・翻訳家である、
『ルー・シュン(魯迅)』で代用している。
モブ:
いや、待って下さい。
全く、遊ぶ施設には同意できないです。
パイセン:
モブ、今は君のクリティカルシンキングを
聞く時間じゃない。
今は、君が必須だと思った建物をこたえるべきだ。
さぁ、ロジカルに行こう。
《いちいち「ロジカルに行こう」いらんねん。この手塚ほんま腹立つわ。》
モブ:
はい、すんません。
そうですね。
私は大きなマンションがいいと思います。
若い世代といっても、学生とかではないので、
住人増加の傾向から、そう判断しました。
パイセン:
なるほど。
納得だ。
《そこは、アグリー言うとこやw》
鷹:
次は僕ですね。
ちなみに僕も、マンションに賛成ですね。
モブ君を補足できればと思いますが、
若い世代と言っても、年齢が26前後なんで、
単身で仕事で来られる方多いんちゃいます?
その方らの人口も今増えてて、
今後も増えそうですし、
その方ら向けに、
単身マンションがいいんちゃいますかね。
パイセン:
鷹、いいね。
今回のアジェンダをよく理解している意見だ。
しかし、鷹。
君は一つ失念をしている。
アグリシュン:
これ、反論していい時間だっけ?
パイセン。
パイセン:
おっと、すまない。
意見が出そろったから、
もうナチュラルにそのフェーズに
移行したのかと思ったよ。
《鬼のブーメラン、くらってもうてるでw》
《ほんで、フェーズって、インフルエンザにでもかかっとんけ?》
さて、改めて....
鷹、君は一つ失念している。
確かに、マンション。
グッドな意見だ。
しかし、建物と言っても、
マンション、商業施設、ビル....
多様なバリュエーションが存在している。
しかし、建物とは、それだけかな?
建物って、本当に建物なのかな?
(ドォォォヤァァァァァァァァァ!!!)
この辺りをしっかりと
ロジカリングしていかないと、
ファームにジョインしてからは、
通用しない。僕はそう思うよ。
アグリシュン:
なるほど...そういうことですね。
失念していたかもしれません。
鷹:
ふむ、、ふぉー、、、、なるほど、、、
これは、、、、難しい、、繊細ですね。
確かに、アジャストが必要な
フェーズに入りましたね。
《...何や?、、、一体、今何が起こってるんや??》
《ロジカリングってなんや?ロジカル × ingしたら、いけると思ってんか?そんなん反則やぞ、何でもええやんけ。》
《ファームって、こいつ農場行くんけ?まさか、会社のことをカンパニーではなく、ファームって言うてんか?カンパニー派ではなく、ファーム派やったと言うんか?》
《ほんで、「建物って、本当に建物なのかな?」という発言、バケモン過ぎてどえらいことなっとる。何を『言うたったでぇ!!』って、渾身の顔かましてくれとんねん、顔面腹立つわ。建物は、「建物」やんか、建物以外の何者でも無い。「本当に」とか、疑う余地もないわ。》
《あかん、突っ込みどころが多すぎる。こんなん、俺だけじゃ捌き切れへん。》
《おい、アグリシュン、お前なんとかせぇ、お前の連れやろ。「なるほど」ちゃうねん。何も「失念」してないやんか。放置すな。》
《モブ、俺を助けろ。もう均衡が崩れるやんけ。あかん、限界や、この空気耐えられへん。》
モブ:
(軽く下を向いて、虚空を見つめている)
(何も語らない。一切の挙動も無い。)
(遠くを見る俳優のように、たたずんでいるだけのようだ。)
《あかん、モブの意識、完全に持っていかれてもうとる。こらもう、かなわんで。》
鷹:
えー、、、、
アジャストした結果なんですが、
建物は建物以外の何者でもなく、
建物たりうるものです。(^^)
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こうして、時間切れとなり、
「商業施設」に決定した。
「建物は、本当に建物なのか?」
という議論で紛糾し、
中身がスッカスカな議論を繰り広げ、
ゴミカスな結論となった。
もちろん、私は、
この選考は落ちた。
仕方がない。
当然落ちると思われる。
こねくり回したからだ。
また、横文字パイセンに圧倒された以上に、
発言の意図が読めないものほど、
怖いものはないと、非常に勉強になった。
管理人 鷹